韓国で増える高齢者の負債、「老後難民」化の恐れ(朝鮮日報2012年11月11日)
50代以上の高齢層の家計負債が、この8年で170%も増加したことが分かった。これは、同じ期間の家計負債全体の増加率と比べ、2倍近い数字だ。
(当ブログでの参考データ:2010年の各国高齢者の貧困率)
最近日本では、不動産価格の下落により資産が増えない一方、負債が大幅に増えるという状況の中で「老後難民」が社会問題になっているが、同じことが韓国でも起こる恐れが高まっている。
朝鮮日報誌が7月9日までに韓国銀行・統計庁などの家計負債統計を分析した結果、
50代以上が抱え
る家計負債の額は、2011年末基準で424兆ウォン(現在のレートで約30兆円、以下同じ)に達した。
2003年末の157兆ウォン(約11兆円)に比べ
170%も増加している。
これは、同じ期間の家計負債全体の増加率(90%)を大きく上回る。
個人融資全体に占める50代
以上の割合は、03年の33.2%から11年には46.4%となり、13.2ポイントも急上昇した。
これは、同じ期間の韓国の全人口に占める50代以上の割合の増加率(8.7%)を大きく上回る数字だ。
高齢に伴う50代以上の人口増加よりもはるかに速いスピードで、高齢者層の借金が増えているわけだ。
このように、50代以上の負債が急速に増加している一方で、不動産市場の冷え込みで資産は特に増えていないという点に問題の深刻さが潜んでいる。
統計庁の
2006年と2011年の統計を比較すると、50代以上の負債は30?50%ほど増えたが、資産は特に増えていないため、純資産(資産から負債を除いた残り)の増減率は0.1%からマイナス7.1%となり、停滞または減少傾向を示した。
こうした状況を放置しておくと、老後には生活費すらまかなえず、借金漬けになる「老後難民」問題が深刻になりかねない、と専門家らは警鐘を鳴らしている。
信用回復委員会によると、今年に入り3月までの3カ月間に個人ワークアウト(個人債務の調整)を申請した人のうち、4人に1人は50歳以上の高齢層だった。
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